茶道は、日本文化の総合芸術
みなさまは「日本の伝統」と聞いて、何を思い浮べるでしょうか?
着物? 和食? 昔ながらの日本家屋? 神社仏閣? 芸舞妓さん? 能や歌舞伎? 和楽器? 茶道?
多くの方が『日本の伝統』と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは、『着物』や『伝統的な日本の風景』ではないでしょうか?
それは、かつての日本人の『日常生活』のイメージが『伝統』だということなのでしょう。
そして、今やその『伝統』を残しているものは数少なくなり、
その中の1つが『茶道』なのです。
『茶道』は『日本文化の総合芸術』とも呼ばれています。
『衣・食・住』がすべて茶道の中に入っているからです。
茶道の中の『衣』
『衣』としましては、着物。
やはり今でも茶道の世界は着物が一般的です。
呉服屋さんで着物を仕立てる人の多くは『茶道をたしなんでいる人』との話もあります。
呉服屋さんで着物を仕立てるということは、ひいては伝統的な職人さんたちを応援しているという事でもありますね。
もちろん、気軽な茶会には『洋服』でも大丈夫です。
女性はフレアスカートの方が、正座した時に膝が隠れますし、座りやすいかもしれませんね。
それでもやっぱり、茶道といえば着物。
「着物を着たくて茶道を始めた」という方も、けっこう多いです。
着物をまとって行く茶会は、やはり素敵なものです。
茶道の中の『食』
『食』としましては、茶懐石。
そして菓子と抹茶。
ここは、いわずもがなの茶道のイメージの根幹をなすものでしょう。
一杯の茶を美味しく頂いてもうらために、少しお腹を満たして(茶懐石)、それから濃茶をいただく。
濃茶をいただいたあとは、少し和やかになり、和気あいあいと薄茶にうつる。
人と人とが直心の交わりをするに、ふさわしいひとときです。
茶道の中の『住』
『住』としましては、茶室。露路。
そして、床の室礼。香。
炭をつぎ、花を活けること。
一品物・職人物のお道具の数々。
さらには、和歌を詠んだり、筆で巻紙にお手紙を書く・・などの『生活文化』
450年も昔から、ゆっくりと変化しながらも不変の部分を持ち、人と人との心の交わりを大切にしてきた世界なのです。
現代の一般的な茶道との関わり方
それでは現代の私たちは、どのような場面で茶道との関わりを持てるでしょうか?
もちろん、茶道のお教室に通うことが一番ということは間違いないでしょう。
ですが、もう少し気軽に茶道に関われる場所がたくさんあることをご存じですか?
広い意味での茶道の入り口として、抹茶や和菓子に触れる場所としては、抹茶をメニューに入れているカフェや喫茶店、レストランがありますね。
でも、「自分が興味があるのは『茶道』であって、『抹茶だけ』というわけではない」と言う場合の入り口はどこにあるのでしょう?
それが、『茶会』なのです。
もちろん、数名しか入れない『特別な茶会』に行くことは、最初は難しいかもしれません。
ですがお城や名庭園、美術館や博物館、神社仏閣などで開かれている『大寄せ』と呼ばれる種類の茶会でしたら、「茶道の稽古に行ったことが無い」という方でも気軽に入ることができるのです。
また各流派の『青年部』が開催している茶会も、『大寄せ』以上に気軽でカジュアルなものが多く、「着物を着てお出かけしたい!」という方にもピッタリのお出かけ場所です。
さらに気軽なのは、デパートの美術画廊などで供される『呈茶』と呼ばれるものもあります。こちらは、運よく開催されていれば・・という制約はありますけれども、様々な趣向を凝らした催しに出会えることもあります。
茶会はとても趣深いものです。茶会を通じて、伝統的な日本文化に気軽に親しんで頂ければ嬉しく思います。
ぜひ、『茶会.jp』で全国の茶会を検索してみて下さいね。
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